サンダルウッドを辿る旅、オーストラリアへ

1/24/2026
Last update: 1/29/2026

サンダルウッドは、古代エジプトではミイラの防腐処理に、インドでは祈りの際に使用するペーストとして、また、チベットの山岳地帯では寺院の彫刻の材料として使われてきました。

サンダルウッドは、現代の私たちが親しんでいる香りの原料となるずっと前から、世界を巡り文化や時代を越えて、人々の暮らしに寄り添ってきた香木なのです。

Photo: Sandalwood by Subtle Bodies

サンダルウッドとは?

サンダルウッド(白檀/ビャクダン)は、灰色がかった枝と小さな淡い緑色の葉をつけ、派手さはなく素朴で穏やかな木です。しかしその樹皮の内側には、20〜30年もの歳月をかけて育まれる豊かな芳香が隠されています。芳醇でミルキー、ウッディなその香りは、サンダルウッドが持つ個性的な香りとして知られ、「サンタル」という名前のつくフレグランスアイテムやボディケアアイテムが多く登場するなど、ウッディ系フレグランスを語るうえで欠かせない存在となっています。

サンダルウッドは、乾季が長く厳しい暑さが続き、雨季には一気に雨が降る地域で育ちます。こうした厳しい環境と条件が揃う土地として知られるのが、インド原産の高品質なインディアンサンダルウッド(Santalum album)、そして近年注目されている西オーストラリアに自生するオーストラリアンサンダルウッド(Santalum spicatum)です。

Photo: Bazaar of Banten illustration, 1596

サンダルウッドの起源

サンダルウッドの起源は、今から3,300年以上前にまで遡ります。ギザの大ピラミッドが完成して間もない頃、ローマ帝国が成立するはるか以前から、サンダルウッドは商船によって海を渡り各地へと運ばれていました。 主な産地はインドで、サンダルウッドは香辛料や芳香樹脂、アジア各地から集められた絹とともに取引され、古代の交易を支える重要な存在でした。

インドでは、サンダルウッドは日常生活の中に深く根付いており、サンダルウッドを用いてできたペーストがビンディの額を飾り、お香として焚かれた香りは室内に静かに広がっていました。 しかし、長い年月にわたる国内外の需要の高まりにより、インディアンサンダルウッドは次第に希少な存在となり天然のSantalum albumは、やがて絶滅危惧種に指定されることになります。これが、新たなサンダルウッドの産地を探すきっかけとなりました。

Photo: Sandalwood tree (Santalum spicatum) by Jean Hort (CC BY 2.0)

オーストラリアが注目されるようになるまで

赤い砂が広がるオーストラリアの大地では、先住民アボリジナルの人々が古くからサンダルウッドを生活に取り入れてきました。 蚊よけとして焚いたり、儀式で焚くお香として使ったり、薬草として体を癒したりと、他の植物と同様に、日常に欠かせない存在だったのです。

Photo: Australian Sandalwood Company sandalwood and rail cards at Geraldton, ca. 1930 (State Library of Western Australia)

やがて、この未開拓のサンダルウッド資源に商人たちが注目すると、需要に追いつくため急速な伐採が進みました。インドで起きた過去と同じ道をたどることを危惧し、オーストラリアでは徐々に方向転換が行われました。現在では、厳格に管理された林業制度のもと、持続可能な方法でサンダルウッドが育てられています。

こうした取り組みにより、オーストラリアは持続可能なサンダルウッドの産地として世界的に認識されるようになます。自生するオーストラリア産サンダルウッドに加え、オーストラリアで栽培されたインディアンサンダルウッドも生産され、私たちが今、その恵を楽しむことができています。

オーストラリアンサンダルウッドとインディアンサンダルウッドの違い

同じサンダルウッドの仲間でありながらも、香りには繊細な違いがあります。インド産サンダルウッドは、古くから親しまれてきたクラシックなウッディさを感じる香りで、濃厚でクリーミー、そして温かな印象があるのが特徴です。一方、オーストラリア産サンダルウッドは、より軽やかでクリーン、植物を思わせるフレッシュな印象を持ち、ほのかに柑橘を思わせるニュアンスを感じることもあります。

そして現代において、最も大きな違いは「サステナビリティ(持続可能性)」です。 JAUでは、オーストラリアの自然環境に配慮し、責任ある方法で調達されたサンダルウッドを使用するナチュラルインセンスブランドを取り扱っています。 ナチュラルインセンスや、その取り組みについては、ぜひ下記よりご覧ください。

Read 「意外と知らないナチュラルインセンスの世界!」

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