イネス国立公園でキャンプ!
日本ではまだ暑い日が続いていますが、少しずつ秋の気配も感じられるようになってきました。一方、オーストラリアは南半球にあるため、日本とはちょうど反対の季節になります。日本の夏にあたる7月は、オーストラリアでは冬にあたり、学校では学期の合間に冬休みがあります。
その休みを利用して、Dhilba Guuranda-Innes National Park(ディルバ・グランダ・イネス国立公園)へ出かけてきました。
イネス国立公園(以下、このように表記します)は南オーストラリア州ヨーク半島の南西端に位置する国立公園で、南オーストラリア州の街アデレードから車で3時間半ほど、約300キロの距離にあります。
白い砂浜や断崖、オーストラリア特有の動植物が生息していて、キャンプやハイキング、釣りにサーフィンと大自然を身体中で感じられる国立公園です。
それでは出発です。
この日は残念ながらあまり天気に恵まれず、雨の中を走り続けました。アデレードの街を離れると、一気にこのような何もない状態に包まれます。感覚で言うと、例えば東京の渋谷駅から出発して30分後くらいにはこの様な状態です。写真には写っていませんが、周りには牛や羊、馬などがいます。いつ道を横切るかわからない野生のカンガルー達や、飛ばす地元ドライバーに気をつけながら運転します。
ちなみにオーストラリアの運転は右ハンドル、左車線なので日本と同じです。日本人にも運転しやすいと思います。
長時間運転には休息が必須です。
こんな趣深いパイのお店を見つけたので入ることにします。
Googleレビューではとてもいい評価なので、期待に胸が膨らみます。
とても人気のようで、ひっきりなしにお客さんが入ってきます。写真の右側にある保温機の中に入っているものは全てパイで、種類が豊富です。そのカウンターの下にはスイーツがあります。カスタードクリームが入ったバンズや、ドーナッツなど、心踊るラインナップです。
ミートパイとコーヒーをゲット、お店の中にある立ち食いエリアでワイルドにいただきます。この日は雨風が強く寒い日だったので、温かいパイとコーヒーが体に染み渡ります。中の具がたっぷりで、とても美味しいパイでした。
このミートパイはオーストラリアの国民食で、サクサクの生地の中にはたっぷりのひき肉の煮込みが入ってます。他にもチキンとねぎや、ラム肉が入ってるもの、カレー味など種類は様々です。日本でいうとおにぎりに似た立ち位置かもしれません。
片手でサクッと食べることができ、トマトソース(ケチャップ)をつけていただきます。1つで身も心も満たされる、大満足のお品です。
パイ休憩の後、しばらく運転をしたらやっとイネス国立公園に到着。
海がなかなか荒れていて、さすがにこの日にサーフィンをしている人はいませんでした。
そもそもみんな冬にはここにあまり来ないようで、初日はまさかの私たちのみ。つまり、広大な国立公園を独り占めです。
このイネス国立公園は、実はちょっと特別な国立公園でもあります。
公園内にはInneston(イネストン)という、かつては実際に人が住んでいました鉱山町がありました。1913年から1930年という大変短い間でしたが、イネストンは石膏の原料となるジプサムという鉱山に恵まれていて、発掘作業の仕事をする人たちで構成される小さな町があったのです。
今もイネストンには、当時の人たちが住んでいた家や郵便局などが残っており、そこを宿泊施設として利用することができます。
石膏の工場風景
私たちが今回宿泊するのは、Norfolk Lodge(ノーフォーク・ロッジ)という、かつては誰かが住んでいた家です。
中はとてもシンプルで、キッチンやベッド、暖炉などがあります。
オーストラリアには今回の歴史的な建物だけではなく、このような宿泊施設がたくさんあります。自分たちでシーツやタオルなどを持っていきます。ご飯は付いてこないので、キッチンで料理をする必要があります。
このベッドの上に寝袋を置いて寝ました。
この日はずっと雨、外は結構寒く、ドライブでとても疲れたのでゆっくりすることにしました。
ここにいる間はただゆっくり過ごし、自然を満喫しようと思っています。
次回、イネス国立公園でのハイキングのお話をしようと思います。